『企業IT動向調査2024』プレスリリース第1弾を行いました

2024年1月30日

PDF版はこちら をご確認ください。


「企業IT動向調査2024」の速報値を発表
⇒企業の48.0%が24年度にIT予算を増やす見込み。DI値は38.0ポイントと最高水準を維持
⇒IT投資で解決したい課題は「業務プロセスの効率化」と「セキュリティ強化」が上位
⇒今後ニーズが高まるIT人材は「IT戦略担当」と「DX推進担当」


 

一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(略称:JUAS)は、企業のIT投資・IT戦略などの動向を調べる「企業IT動向調査2024」(2023年度調査)を実施しました。IT戦略立案の一助として、速報値を発表します。調査概要はリリース最終ページをご参照ください。

■48.0%がIT予算を増やす見込み、解決したい課題は「業務プロセスの効率化」と「セキュリティ強化」

情報システム・ユーザー企業の多くは、24年度もIT予算(*1)を増加する様相です。IT予算を23年度よりも「増加する」(予測)と回答した企業は全体の48.0%を占めました(図1)。「増加する」割合から「減少する」割合を差し引いた指標(DI値)は38.0ポイントと、最高水準を維持しています(図2)。
IT予算の重点投資領域として、中長期的な経営課題の1位~3位を聞いたところ、1位として「業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)」が最も多く挙がりました。次いで「次世代新規ビジネスの創出」、「ビジネスモデルの変革」が22年度と同じ順位で並びます。「セキュリティ強化」は22年度から順位を上げたほか、IT投資で解決したい中長期的な経営課題の1位から3位の合計ポイントが「業務プロセスの効率化(省力化、業務コスト削減)」の35.4ポイントと同点でトップに位置付けられています(図3)。IT投資で解決したい短期的な経営課題でも「セキュリティ強化」は2番目に多く挙がりますが、短期的施策に留まらず、中長期に継続する強化施策に位置付けられていることが分かりました(図4)。ランサムウェア攻撃やサプライチェーンを狙った攻撃などの増加も理由にあると推察されます。
*1:本調査における「IT予算」とは、当該年度に支出予定の金額(キャッシュベース)を基本とし、金銭的な支出を伴わない費用(償却費等)は除外しています

図1 IT予算の増減

図2 IT予算DI値の推移

図3 IT投資で解決したい中長期的な経営課題・1位の降順

                       ※()内の矢印は1位のスコアを22年度と比較した順位の推移
図4 IT投資で解決したい短期的な経営課題・1位の降順

今後ニーズが高まるIT人材は「IT戦略担当」と「DX推進担当」

IT予算が増加するなかで、ますます「IT人材」の重要性が上がり、必要なスキルも高度化しています。重視する人材タイプを確認しても現状と今後で大きな差が見られました。
回答比率(複数回答)の高い順にみると、現状重視しているのは「情報セキュリティ担当」(47.0%)が最も高く、次いで「業務改革推進・システム企画担当」(33.8%)、「IT戦略担当」(31.7%)です。
一方、今後重視する人材タイプとしては、「IT戦略担当」が44.5%と最も高く、現状との差分は12.8ポイント増と大きく差をつけています。同様に、「DX推進担当」(37.1%、同8.9ポイント増)、「データ分析担当」(19.5%、同7.7ポイント増)、「新技術調査担当」(12.4%、5.0ポイント増)は、今後のニーズの高まりがみえました。反対に「インフラ・ネットワーク担当」(16.7%、同10.9ポイント減)、「運用管理・運用担当」(16.0%、同8.5ポイント減)は今後の重視度の低下が認められました。戦略立案やDX推進、データ分析などの需要は高まる一方、旧来型のIT部門の機能の重視度は相対的には低くなる傾向です(図5)。
人材タイプ別に人材不足への対応策をみると、IT部門要員全体では「既存社員のスキルアップ」が最も高く、次いで「不足スキルをもった人材の採用」となっています。「既存社員のスキルアップ」は「顧客向けプロダクト(サービス)企画担当」を除くすべての人材タイプにおいて最も高い値となりました(図6)。今後IT人材に求められるスキルの多様化に追いつくため、既存社員のスキルアップ促進に向けた具体的な実践の場の提供や時間の捻出などが課題となりそうです。

図5 重視する人材タイプ(現状と今後)

図6 人材タイプ別 人材不足への対応策

「企業IT動向調査2024」の調査期間は2023年9月8日から10月26日。
調査対象は、東証上場企業とそれに準じる企業の4500社で、各社のIT部門長に調査依頼状を送付し、Webアンケートで976社より回答を得ました。
正式なデータや分析結果については、ダイジェスト版と詳細な分析結果を掲載したダウンロード版を2024年4月に公開予定です。

PDF版はこちらをご確認ください。

■連絡先・お問合せ先:
一般社団法人 日本情報システム・ユーザー協会
担当:鈴木
E-mail:itdoukou@juas.or.jp TEL:03-3249-4101